本ゼミでは、総選挙の個々の選挙区のプロセスを新聞等により調査し、総選挙の実態をミクロの構造から理解する。そのうえで、収集した情報を分析し、文章に整理する。これにより、情報の適切な利用の仕方、論理的な文章表現など、社会で活躍するにあたり必要な能力が鍛えられるはずである。
選挙では、A党がX議席取ったというような全国的な結果に注目が集まる。しかし現代の日本の選挙制度、特に総選挙においては、選挙という政治プロセスは個々の選挙区におけるミクロのプロセスの積み重ねであると理解する必要がある。
比例区において民主党の得票率が自民党を大きく上回っていても、小選挙区の議席数で自民党に大きく負けるのは、選挙区には全国的趨勢に加えて候補者間の競争という独自の要素が加わるためである。たとえば、現職大臣、世襲候補などは有利であり、落下傘候補などは不利である。
また、2005年総選挙で自民党は圧勝したが、「郵政造反組」のうち農村部の候補者は、小泉旋風の追い風を受けたはずの「刺客」候補に勝利している。これは選挙区レベルにおける政党の非力さを示す例である。
また、本ゼミでの一連の作業の成果は、有権者の判断材料としてネット上で公開する予定である。
ゼミは、駒場の秘境こと、駒場第2キャンパスの先端研13号館で行われます。地図などは、こちら。
09前以前の菅原ゼミの活動については、ページ上部の「ゼミイベント」および「過去の授業」をクリックするとご覧になれます。また、ゼミ生の過去の記事の一部は、同じくページ上部の「論文・記事」および国会議員白書 だから政治は面白い―東大生のデータ分析―にて公開しています。
2009/10/07 駒場2キャンパス13号館3階にて初回ガイダンスを開催(予定)