第5回ゼミ 「2007年参院選では何が起きたのか?」 (2008/11/12)

▽授業概要

2007年参院選の分析を題材に、計量分析の手法と陥りがちな問題点について学んだ。

▼課題文献

今井亮佑・蒲島郁夫「なぜ自民党は一人区で惨敗したのか」『中央公論』, 2007年10月号, 岩波書店, 2007年

▼文献要約

2007参院選における自民惨敗の要因を、自民惨敗・民主圧勝の顕著な1人区にあるとした上で、(1)小泉構造改革の負の遺産(2)郵政選挙の後遺症(3)亥年現象の3点から1人区の動向を分析した。結果、3点とも自民にマイナス・民主にプラスの影響がみられるとしつつも、その効果は限られており、根本原因は「安倍不信任」にあるとしめくくる。(武内)

▼質疑応答例
▼全体討議

一見すると客観性は出るように感じられ、議論の共通性をもたらしてくれる「数字」だが、読み方や抽出の過程で恣意的になりがちであることに留意しなくてはならない。

▼今日の授業

先学期にも登場した文献で、非常に活発な議論がなされた。個人的には先学期のとの傾向の差も楽しめた。その中で、あえて先生の主張に切り込んでいこうとするゼミ生も見られ、頼もしい限りであった。(小室)